大人たちが若者を見ると頼りなく感じるのは、いつの時代も同じようです。

最近の大人たちが若者を批判する時に、よく言う言葉は「ゆとり世代は頼りない」とか「ゆとり世代の考えは甘い」なんていうフレーズです。

以前勤めていた会社では、4月の新年度に部のキックオフ会を行っていて、その会では必ず新入社員が紹介されました。そう言った会でも部長や課長たちは、彼らのことをゆとり世代と、ひとくくりにして説教していたものです。

でも、実は私は今の若者の考えは、本質的には正しいと思っています。それどころか、ゆとり世代を批判する大人たちの方が、知らず知らずのうちに日本を衰退させていることに、気付いていないとさえ思うのです。

ほとんどの日本人は善良で真面目で勤勉です。戦後の経済成長は必死で仕事を頑張ってきた結果です。しかし、もはや仕事を頑張っても、日本社会は良くなりません。頑張るのは良いことですが、間違った方向性で頑張るのは、かえって将来のためにならないのです!

というわけで、今回はむやみに仕事を頑張ると日本が滅んでしまう理由をお伝えします!

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ゆとり世代を過小評価するのは間違い

「ゆとり世代」という言葉を聞いた時の私たちのイメージって、あまり良くないですよね。どちらかと言うと今の若者を批判する時に使う言葉だと思います。

ゆとり世代の若者とひとくくりにしても、人それぞれ違った価値観があるものですが、それでも、彼らの特徴を上げるとしたら次のようなキーワードで象徴されると思います。

  • 安定を求める
  • 競争を好まない
  • マイペース
  • 自分らしさを大切にする

こういった価値観を持っているため、過度な努力をせず、自分の望まないことをしません。彼らは無理な競争もしないわけです。


しかし、グローバル化が進んだ世界の中で、今の日本は世界との厳しい競争にさらされています。世界中の企業に勝つには、昔以上の努力が必要なのです。

それが分かっている今の大人たちから見れば、ゆとり世代が頼りなく見えるのは当然です。説教したくなるのも無理はないですよね^^;

でも、これって「世界との激しい競争に勝って経済成長することが日本社会のためになる」という前提の話ですよね。そもそもこの前提って正しいのでしょうか?

実は日本経済が成り立っている理由を見ていくと、この前提に疑問が出てくるのです。

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日本経済が成り立っている理由

今の日本社会では少子化過疎化が社会問題になっています。地方ではどんどん人口が減少していき、高齢化も進んでいます。

あまりに人口減少と高齢化が進んでしまい、もはやコミュニティとしての機能を維持できなくなってしまう、限界集落と呼ばれる地域も出てきています。

この理由は多くの若者が、仕事を求めて都市部に出ていってしまうからに他なりません。大都市と地方には、大きな賃金格差があるため、より収入の多い都市部に流出してしまいます。
※参考サイト
年収ガイド
都道府県別年収ランキング

そして、都市部にある企業は、地方から労働力を集めることで、経済活動を行っているのです。そのため、首都圏や愛知県、大阪府、福岡県などの大都市を抱える都府県では、人口は増加していますが、それ以外では、人口は減り続けています


都市部に住んでいる人にとっては、「人ばっかでゴミゴミしてるな~」とか「満員電車はイライラする!」なんてことが悩みに感じるかもしれません。

しかし、地方では、どんどん人口が減り続けてることで、地域社会や様々な生活インフラが維持できなくなることの方が問題です。しかも、厄介なことに、都市部に流出している世代の人たちは、子供を産んで育てていく世代でもあります。

その人たちが出ていってしまうことで、新しく生まれてくる子供の絶対数も減ってしまいます。

このように日本経済が成り立っているのは、地方から労働者を送ってもらっているお陰という見方もできるわけです。そして、そのせいで地方は衰退していってしまうのです。

更に問題はもっと深いところにもあります。

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仕事を頑張ると社会が衰退していくジレンマ

都市部に移り住んだ人たちは、企業に勤めて仕事を頑張ります。しかし、今の日本経済は長らく停滞しています。頑張って働いてもその働きに見合った恩恵を受けるのが、昔に比べて難しくなってきています。

過重労働、生活費や教育費の増大、待機児童の問題など、都市部の生活環境は年々劣悪になっていきます。そして、それを何とかするために更に頑張って働きます。無理して頑張るともっと生活環境が悪くなります。こうしてどんどん悪循環に陥ってしまうのです。

自分の生活すら厳しい中では、子供を産んで育てるのは、更に厳しくなります。


最新のデータでは、今の日本の出生率は1.45です。しかし、東京は全国最低の1.17です。この数字が意味するのは、東京などの大都市は地方から移り住んでくる人たちのお陰で成り立っているのに、自分たちでは将来を担う子供を産み育てることができないということです。

つまり、今の日本の社会構造は、大都市が地方から子供を産み育てることができる世代をどんどん吸収してしまっているわけです。

ちなみに、出生率が1.41になると「今の世代⇒子供の世代⇒孫の世代」の3世代で人口が半減します。1世代を25年とすると、日本の人口は50年で半分になる計算です。東京の場合は、更に急速に人口減少が進んでいきます。

まさに日本人という民族は絶滅の危機にあるのです!

何も考えずに賃金の多い都市部に移り住み、頑張って働くことは、日本を衰退させていくことになります。みんな真面目に頑張って生活しているだけなのに、とても深刻なことです。

では、私たちはどうすれば良いのでしょうか?

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頑張る目的を明確にしよう!

これから衰退に向かっていく日本社会の流れを止めるのは、簡単ではありません。少子化対策をすれば良いという単純な話でもないでしょう。

また、経済成長を求める日本社会のあり方が悪いとも思いません。実際に、明治維新後の日本は技術革新と産業の発展によって、生産性が上がり、経済的に豊かになったおかげで、急速に人口が増加しました。

しかし、それはあくまでも急速な経済成長があったからです。今の日本には、これ以上の経済成長は困難です。どんなに頑張っても、もう伸びしろが残ってないように思えます。

これ以上の経済的な豊かさが難しいにもかかわらず、無理して頑張ることで、逆に自分の生活を疲弊させています。つまり、今の日本社会では、経済成長によるメリットよりも、デメリットの方が大きくなってしまったのです。

だから、私はゆとり世代の考え方は自然で理に適っていると思うのです。

彼らは無理に頑張っても、失うもののほうが大きいことを、本能的に分かっています。今の状態でも、物質的・経済的に十分に豊かなので、自分らしいライフスタイルを大切にするのです。


とは言え日本人全員が、そのようなライフスタイルを目指すべきとは思いません。ある人は、競争を勝ち抜いてトップを取ることに生きがいを感じるかもしれません。お金を稼いで、経済的に豊かな生活をしたい人もいるでしょう。

しかし、今の状況がよく分からず、頑張って仕事するしか選択肢がないため、無理して仕事をしている人もいます。生活のために仕方なく、頑張る人もいます。大切なのはこういった人たちが「何のために頑張るのか?」や「自分が望むライフスタイルはどんなものなのか?」など頑張る目的を明確にすることです。

そして、目的が明確になったら、そのために頑張ることです。正しい方向性で頑張らなければ、自分自身を疲弊させるだけです。こうして少しずつ、生き生きとした人が増えていけば、少しずつ日本が良い方向に変わっていくと信じています。

まとめ


日本は資本主義国家です。経済成長を追い求め、そして、実際に大きな経済発展を遂げたことで、豊かになりました。

しかし、これ以上の経済成長が難しくなった現代では、無理して経済成長を求めることは、かえって社会を衰退させます。もはや、違った形の豊かさを、真剣に考えなければいけなくなったのです。

そこで、そんな私自身が、まずは変わろうと考え、手始めにサラリーマンを辞めて、地方に移住することにしました。理由は単純に生活費が安いからです!そして、ゆくゆくは自分で食べる分の食料も自給する予定です。

そうやって、私自身が少ないお金で生活できるようになれば、私が稼ぐ予定だった分のお金は誰か他の人の所に回って、その人たちの生活をちょっとは楽にできるでしょう。

そんな風にして、日本が衰退していくのを少しでも食い止めたいと考えています。

皆さんもまずは、自分が何のために頑張るのかを明確にしてみてください。よく分からずに無理して頑張るのは、最終的には日本の衰退を早めるのに、加担してしまうことになりかねません。

是非、正しい方向性で、人生を精一杯生きてくださいね!