8時間労働は長い!根拠の無い法定労働時間を気にしなくて良い理由!

日本人は働き過ぎとよく言いますが、OECD(経済協力開発機構)加盟38ヶ国の中で、日本の労働時間は2015年では15位、2018年では18位と下がっている傾向にあります。
※GLOBAL NOTE 世界の労働時間 国別ランキング・推移(OECD)

しかし、私たちの実感はどうでしょうか?ニュースでは過重労働を苦に自殺した人のことが報道されています。世界との激しい競争にさらされる中で、労働環境はますます過酷になってきています。

私もサラリーマン時代は過酷な職場で働いていました。やはり、同僚の中には、辞めていく人も多く、その半数は心身の健康を崩してしまうことが原因でした。そして、私自身も結局、体を壊して辞めてしまい、今はブログ講師を始めとした複数の仕事をして生活しています。

この働き方の良い所は、働く時間は自分でコントロールできることです。今では私は1日に6時間しか働いていません。

でも、これはよくある「私は6時間しか働かなくて良いんです。羨ましいでしょ!」なんていう煽り文句ではありません本当に6時間くらいが限界なのです。

サラリーマン時代から毎日定時で帰宅できる週があっても、体から疲れが抜けなかったですし、サラリーマンを辞めた理由も、体を壊したからなので、自分はそもそも貧弱なんだろうと思ってたんです。

でも、本当に自分は貧弱なんでしょうか?そもそも、1日の労働時間が8時間の根拠って何なんでしょうか?人間は何時間働くのがベストなんでしょうか?

考えているうちに、1日8時間働くという当たり前のことに疑問を感じるようになってきました。

そこで、今の世の中が8時間労働になっている根拠を調べて、人間にとってのベストな労働時間を考えてみました。

あなたの働き方に対するインスピレーションにしてもらえたら嬉しいです。それでは行ってみましょう!

スポンサーリンク



1日8時間の労働が長い根拠

サラリーマンとして働いていると、1日の労働時間が8時間というのは、当たり前で特に疑わずにいると思います。そこから更に残業する人が多いので、定時で帰宅できればむしろ短く済んだと感じるのではないでしょうか?

だから、8時間労働ですら長いなんて考えるのは、良くない事だと思うかもしれません。しかし、1日の労働時間が8時間が良いとされていることには、実は明確な根拠がありません。

それは歴史を見てみると分かります。

8時間労働制の歴史

1日の労働時間を8時間とする制度は、日本では8時間労働制と呼ばれています。

8時間労働制とは、労働者の健康を守るために、休日を除き1日8時間以上、週の合計で40時間以上働かせることを禁止する制度です。

では、なぜ1日の労働時間が8時間になったのでしょうか?それは産業革命当時にまで時代を遡る必要があります。

当時のイギリスでは労働者の平均労働時間は1日になんと13時間、繁忙期には16時間以上も働かされるケースがありました。こんなに重労働なのに、週休はたった1日だったのです。

その後1810年にロバート・オーウェンという人物が自分が共同経営者として携わっている工場の労働者の実情を目の当たりにし、1日10時間労働を導入しました。

その後は更に1日8時間労働を目標にして「仕事を8時間、休息に8時間、やりたい事に8時間」というスローガンを作って、労働者保護の活動をしたのです。

そのかいもあって、イギリス政府は1833年に工場法制定し、その後の度重なる改正を経て1874年には、労働時間を月曜~金曜までは1日10時間以内、土曜日は6時間以内の週56時間以内にすることが義務付けられました。

だいぶマシになったとは言え、まだかなり長いですね。

その後舞台はアメリカに移ります。1886年の5月1日にアメリカ全土の労働者が8時間労働制を求めるストライキを行いました。更に1890年の5月1日にはアメリカだけでなくヨーロッパやオーストラリアでも8時間労働制を求めてストライキを行いました。この時にも「仕事を8時間、休息に8時間、やりたい事に8時間」が掲げられました。これ以降、毎年5月1日にメーデーが行われるようになったのです。

そして、1919年に国際労働機関(ILO)が労働時間は「1日8時間、週48時間」と定める国際労働基準を作り、世界的にもこれを基準にするようになっていったのです。

日本の場合は戦後の1945年に定められた労働基準法により「1日8時間、週48時間」の8時間労働制が定められ、更に1987年に”週48時間”が”週40時間”に改正されて、今に至ります。

しかし、ここまでで分かるのは、1日の労働時間が8時間が最適というのは、あまり根拠がないということです。労働者たちが1日の1/3の時間にしてくれと言ったのがきっかけなわけです。

実は8時間以下は検証されてない

このように8時間労働は労働者たちが、それで良いと言ってるから、そう定められているだけです。そうであれば、いわゆる資産家階級の人たちは、それ以上短くしようなんて考えませんよね。

実際に最も生産性が上がる労働時間は何時間なのか検証したデータもありません。もしかしたら、もっと生産性の高い労働時間があるかもしれないわけです。

もし、8時間よりも短い方が生産性が高ければ、今よりも労働時間を短くする代わりに、たくさんの労働者を雇う必要が出てきます。そうなると労働力確保のため、雇用が増えます

労働時間が減ると給料が減る心配がありますが、稼ぎたい人は、余った時間で副業をすれば良いだけです

それに現代の日本経済は停滞しているため、労働の生産性も落ちています。無理に長時間働かせて、賃金を払うよりは、労働時間を短くして人件費を削減した方が、経営者側にもメリットがあるかもしれません。

このように最も生産性の高い労働時間を見つけることには、重要な意味があります。

では、いったい何時間が最適な労働時間なのでしょうか?

スポンサーリンク



最適な労働時間は何時間?

実際に日本の歴史では、縄文時代の人は生きるのに必要な食料を得るためには、2時間~4時間の労働で十分だったと言います。

江戸時代の町人は、5時間で、農民は時期によってかなりの差があるものの、平均4時間だったといいます。更に武士の場合は城に出仕して4時間程度働くのですが、1日働くと次の日は非番なので、なんと2時間~3時間程度だったらしいです。

とは言え、これは昔の話です。現代社会ではいったい何時間が良いのでしょうか?

人間は何時間働くのがベスト?

現代社会は技術革新も進んでいますし、働き方も昔とは全然違います。

そのため、世界で最も生産性の高い国の働き方を分析してみることにしました。

OECD加盟国の中で労働生産性の高いベスト3の国の労働時間から、1日の労働時間を推測してみました。

【労働生産性の高い国の労働時間】

国名 労働生産性(ドル) 時間当たりの労働生産性(ドル) 1年の労働時間 1日の労働時間
(年240日働いたとして)
アイルランド 178,879 102.3 1,748 7.28
ルクセンブルク 153,423 101.9 1,505 6.27
アメリカ 132,127 74.7 1,768 7.36
※参考資料
⇒公益財団法人日本生産性本部の労働生産性の国際比較(2019年版)

ルクセンブルクは、1日に約6時間半しか働いてないのに、労働生産性がトップクラスなのです!ちなみに日本の場合は1,736時間(1日平均7.23時間)で81,258ドルです。

ただし、この数字は1年に240日働いた前提で、算出しているので、もっと働いている日数が少なければ、1日平均の労働時間は増えます。そうだとしても、日本よりも短い労働時間で、遥かに労働生産性が約1.7倍も高いのは驚きですよね!

私の場合

世界でもトップクラスの生産性の高い国の1日の労働時間は6時間半というのは驚きですね。

最初にお伝えした通り、私もお昼の休憩を抜いてもせいぜい6時間くらいが限度です。その後に、仕事のための情報収集や勉強をしようと思っても、全然頭に入ってきません。

頭が疲れてしまうと、集中が必要な事やクリエイティブな事は無理です。どうしてもやりたいのなら、あまり頭を使わないで済む単純作業をするようにしてますが、それでさえダラダラやってしまって、効率は低くなってしまいます。

色んな人の意見を調べてみると、どうやら、人間の労働時間は1日5時間~6時間程度が良いようです。

となると今の私たちの労働時間はもっと短くする必要があります。ところが日本の場合、労働基準法第36条に基づく労使協定(サブロク協定)が、ほぼ全ての会社で結ばれているので、6時間どころか、実際には8時間以上働くのは当たり前になっています。

ただでさえ長い労働時間を短くするには、いったいどうすれば良いのでしょうか?

スポンサーリンク



労働時間を短くする方法はないの?

1日の労働時間を8時間より短くしたいと思っても、正規雇用で働いている限りは困難です。だからといって、非正規雇用で働くのは、賃金が下がってしまうため、現実的ではありませんよね。

そうなると、国の制度に期待するしかありません。

まだ、実現してはいませんが、例えば次のような制度です。

  • 同一労働同一賃金
  • ベーシックインカム制度

簡単に説明していきますね。

同一労働同一賃金

今の日本では、同じ仕事をしていても、雇用形態の違いによって賃金に格差があります。

例えば、全く同じ経理の仕事をしていても、正社員と派遣社員では収入に差がありますよね。同一労働同一賃金とは、こういった雇用形態の違いがあっても、同じ内容の仕事をしているのであれば、同じ賃金にしようという考え方です。

これが実現すると、自分のライフスタイルに合わせて、労働時間を調整できるため、育児や介護をしている人も働きやすくなります。そもそも、そんなに働きたくないという人も、自分が稼ぎたい金額だけ稼いだら、後は働かないということもできるわけです。

オランダなどのヨーロッパの一部の国では、既に一般的になっている制度です。

ベーシックインカム制度

これは少し前に議論されていた制度です。

今や世界中の国々は、社会保険や医療費、年金などが国の財政を圧迫しています。

ベーシックインカム制度とは、それらの社会保障を全て廃止する代わりに、全ての国民に一定金額のお金を支給するのです。いわば、何もしなくても国から給料が貰えるわけです。

そのお金で十分な人は、働かなくても良いですし、もっと稼ぎたい人はたくさん働くことができます。やはりこれも自分のライフスタイルに合わせて働く時間を調整できるわけです。

この制度はヨーロッパの一部の国で、社会実験をしていましたが、まだ導入している国はありません。なかなか難しいのかもしれませんね。

とは言え、これでは国の制度や法律が変わるのを待つしかありません。

実際に私たちにできることは無いのでしょうか?

スポンサーリンク



ビジネスを作ってしまえ!

働く時間を全部自分でコントロールしつつ、それなりの収入を得ようと思うと、今のところは起業したり、副業をやるしかありません。

そのような方法は、最初の立ち上げ時期は、6時間労働なんて甘いことは言ってられません。それこそ睡眠時間を削って、必死に働かなければ、そのような自由は手に入らないでしょう…。

今の日本は職業の選択肢は多くても、働き方の選択肢は非常に少ない社会です。

企業や団体に所属して給料を貰う、いわゆるサラリーマン的な働き方をしている人は、労働人口のうちの9割近くになります。不自由ない生活ができるくらい稼ごうと思うと、正規雇用(≒8時間労働)の仕事に就かなければ成り立ちません。

私も今のような働き方で、何とか生活できるくらいの収入になりましたが、最初は睡眠時間は4時間~5時間で頑張ってました。私の場合は恵まれていることに、稼げるようになりましたが、全ての人がそのように行くとは限りません。

そこで、発想の転換が必要になります。1日6時間労働になることを期待せず、自分で自分の働き方、ライフスタイルをデザインしてしまえば良いのです。

要は、少ない収入でも生活できるライフスタイルにすれば良いってことです。

収入が減ってしまって大変なように思うかもしれません。もちろん、こんなことを言う私も慣れないうちは大変でしたし、お金の悩みは完全にゼロにはなりません。

でも、無理な働き方を続けるよりも、遥かにストレスが無く、心に平和がある毎日にです。

このライフスタイルを実現するのは、難しくはありませんが、時間がかかります。

具体的にやる事は次の2つです。

  • 月数万円の収入のスモールビジネス(3つくらい)
  • 生活レベルのダイエット

順番に説明しますね!

月数万円の収入のスモールビジネス(3つくらい)

まず、月数万円の収入を生むナリワイを作りましょう。

理想は3つくらいです。これで15万円~20万円の収入を作り出しましょう。

そこで、ポイントになるのは、やっぱりブログ運営です。

でも、ブログだけで20万円、30万円と稼ぐのはおすすめしていません。なぜならブログはメッセージを発信する手段だからです。これだけだとそのうち飽きてしまい、やりがいを感じられなくなります。

それに一番の問題は、収入が安定しないことです。私自身は最高で月間100万pvを超えたことがありますが、定期的に3割4割ていどの、アクセス数の増減があります。

これを主な収入源にしようとしても、安定しないためおすすめできません。

やはり、ブログ運営は、お金稼ぎ以外の目的が無ければ、成り立たないものです。

そこで、まず自分の好きな事を仕事にして、それを販売したり宣伝するためのツールとして、ブログ運営するのがおすすめです。

自分のビジネスの集客のために、ブログ運営をすることが個人がやっていく上で、とっても効果的です。

こんな感じで、1つビジネスができたら、また別のビジネスを作ります。こうして1つずつ収入源を増やしていくわけです。

私の場合の収入源はこんな感じです。

  1. ブログ運営
  2. このサイトを始めとした、複数のブログからの広告収入です。

  3. ブログ講師
  4. 個人事業主向けのブログ講師です。

  5. マンションの家賃収入(東京に住んでた時のもの)
  6. 東京に住んでいた時のマンションを貸してるので、家賃収入があります。これも大家さん業という、立派なビジネスです(^^)/

やはり、私も一番最初は、自分のブログ運営でした。そこで、収入を得てからブログ講師のビジネスを作ることができ、仙台に引っ越すこともできました。

引っ越すことで、東京で住んでたマンションを貸すこともできました。それだけで十分生活できています。

ブログ運営をしながらビジネスを作る方法は、この記事により詳しく書いているので、参考にしてみてください。

生活レベルのダイエット

ビジネスを作るのと同時に、生活レベルもダイエットすることが大切です。

現代の日本では、お金を稼ぐことが大変で、ストレスが大きいものです。

いくら自分が好きなことを仕事にしたとしても、多かれ少なかれストレスはあります。

そのため、無駄な出費や固定費を見直して、少ないお金で生活できるようにライフスタイルを変えましょう。

例えば月額利用の使ってないサービスや、無駄な外食、などはすぐに見直せるはずです。

銀行口座やカードの利用明細を整理すれば、無駄な出費がたくさんあることに気付くはずです。

ポイントは我慢や惨めさを感じないようにして、賢く出費を減らすことです。

少ない収入でも幸せで満たされた生活ができれば、もはやお金に悩まされることが無くなります。

長時間労働に縛られないために、実は最も簡単で効果的なことなので、これもやってみてくださいね!

まとめ

日本はまだまだ残業して頑張るのが当たり前です。社会的にも過重労働は問題があるという認識が広がってますが、いざ自分が早く帰れるかというと、上司や同僚の目や仕事の多さなどのせいで、なかなか難しいですよね。

そんな社会なので、8時間労働ですら長いなんてなかなか言えないかもしれません。

しかし、実際には1日の労働時間は6時間前後が最も良さそうな事は、世界で最も労働生産力が高い国が証明してくれています

いっそ残業を全面的に禁止した方が、色々と良い効果が出そうな気がしますが、経済団体の反対するので、国にはそんなことできないでしょう。

そうなるとできることは、まず自分が変わることです。今の労働制度では、いきなり1日6時間労働は無理なので、まずは定時に仕事を終わらせることから始めてみてください。

最適な労働時間や働き方は、10人いれば10種類あるはずです。何がちょうど良いのかは、自分自身で見つけるしかありません。

いずれにせよ、月曜日から金曜日の9時~18時なんて方にハマった働き方が、最適なもののはずないですよね?

私たちは就職した途端に給料が貰える働き方に、慣れてしまっています。でも、本来は農業と同じで、ビジネスもじっくり育てていくものです。

ぜひ、今から何か行動を始めて、自分にとっての最適な労働時間や働き方を探してみてくださいね!

スポンサーリンク