欧米では有給休暇を無駄にするなんてあり得ないって言いますが、日本の場合は平均で2017年度で49%と半分も使ってないそうです。
政府も有給休暇の取得率目標なんてものを作って、あの手この手で取得率アップを目指しているようです。
でも、ただ休めって言われても、やっぱり有給休暇は取りづらいですよね?
周りの目立って気になるし、休んだ分の仕事のしわ寄せだって心配です。
しわ寄せが自分にだけ来るのであればまだ良いのですが、同僚たちに迷惑がかかるのは申し訳ないですからね。
もう、そんなこと考えてたら「やっぱり有給休暇なんていらねぇや…」なんて人が多いのも理解できます。
しかし、有給休暇なんて全部消化しようと思えば、消化できるんですよ!
実は私は10年間、有給休暇を1日も無駄にせず、全て消化した実績があります。
別に難しいことありませんよ。要は和を大切にするだけなんですから^^
というわけで、今回は有給休暇の取り方のマナーや休む理由などを、私が実践した方法を基にお伝えします。
目次
有給休暇の建前と実際
有給休暇を自由に取りたいと思っても、それができないのは、何か妨げになる理由があるからですよね?
まずは、有給休暇を自由に取りたいのであれば、その理由を分析する必要があります。
でも、実はその理由は簡単です。
それは、周りの目、あるいは圧力に負けちゃってるからです。もっと言うなら、自分が有給休暇を取らないことを選んじゃってるからです。
有給休暇を取ることは労働者に認められた権利です。
具体的には労働基準法で、次のように決められています。
- いつ取得してもOK
- 理由を言う義務は無し
- 基本的に会社に拒否権は無い
- 人事評価の対象にしてはいけない
休みたいという意思表示は、直前でもOKです。休みたい時に自由にその権利を行使できます。
休む理由を伝える義務はありません。休ませてくださいの一言でOKです。
余程のことが無い限り、会社には休むことを拒否する権利はありません。
有給休暇の取得数が多いからといって、会社は人事評価を下げたり、その他の不利益を与えてはいけません。
有給休暇を取得する権利はこれほどまでに守られているものです。
「ここまで守られてるのに、有給休暇を取らないというのは、もはや自分の責任だ!」となるわけです。
しか~し、自分でこんなこと書いておいて恐縮ですが、こんなの所詮、建前なんですよね…。
働いてるのは人間なので、自分勝手に休まれれば、嫌な気持ちになりますし、上司だって無意識のうちに評価を下げちゃうかもしれません。
自分だって、周りからそんな風に見られたくないと思えば、引け目を感じて休むのをためらってしまうものです。
仲間に迷惑をかけたくないという気持ち自体は、とても良いものです。自分に認められた権利だからといっても、やはり休み時にはマナーというものがあります。
つまり、有給休暇を上手に取る方法とは、言い換えるなら職場の人間関係を大切にすることに他ならないのです。
これを踏まえたうえで、次は有給休暇の取り方の具体的な方法を見ていきましょう。
有給休暇の上手な取り方!
有給休暇を上手に取るコツは、大胆さと柔軟さです。
これを具体的な方法に落とし込むと、次の4つになります。
- 余裕を持って事前に伝える
- 納得する理由を伝える
- 計画的に取得する
- 業務に影響がない範囲にする
それぞれがどういうものか、順番に説明しますね。
余裕を持って事前に伝える
会社によって、有給休暇の申請方法は違うと思います。しかし、まずは余裕をもって、かなり前に有給休暇を申請しましょう。
どれくらい先の日まで申請できるかの違いはあるでしょうが、2ヶ月くらい前には申請しておくと良いでしょう。
「ずいぶん先の休みを申請するね~」なんて言われるかもしれません。しかし、いつもそうしていれば、「こいつはそういう奴なんだな」という認識ができて、そのうち何も言われなくなります。
有給休暇を取ろうとする時の最大の妨げは、周りへの”引け目”です。そして、この”引け目”は忙しい時とか、休みたい日の直前に申請する時に最も大きくなります。
2か月先の休みであれば、申請を受け取る方も、先過ぎて特に何も感じません。自分もあまり引け目を感じずに申請することができます。
納得する理由を伝える
休む理由というのも悩みますよね。
病気とか、平日にしかできないことなど、やむを得ない理由でないと、なかなか言い出しづらいものです。
でも、実は迷惑に感じる休まれ方というのは、予告無しに突然休まれることです。
あらかじめ予定されていれば、周りの人だって準備できるので、波風は立たないもです。
そのため、休む理由は基本的に正直に伝えればOKです。
私の場合は、次のような理由をよく使っていました。
- 体調管理
- リフレッシュ
- 家族サービス
“体調管理”とか、”リフレッシュ”なんて、見方を変えれば、サボってるってことです。でも、心身の健康のためには大切なことなので、こんな理由でも、堂々と伝えてOKなんです。
むしろ、”私用のため”のように、休む理由を曖昧にすることの方が、マイナス印象です。
あまり気にせず、正直に伝えるようにしましょう。
計画的に取得する
有給休暇を取れない理由で、意外に多いのが、いつの間にか時間が過ぎてしまうことです。
いくら休みたいからといっても、2日前や3日前になって休みの申請をするなんて、なかなかできないですよね?
そうやって、いつの間にか年度末を迎えてしまい、既に休む暇が無くなってしまうわけです。
有給休暇は計画的に、スケジュールに組み込むのが鉄則です。
私の場合は、毎月1日は必ず休みを入れ、それに加えて数日程度は、大型連休などにくっ付けて、長期の連休になるようにスケジューリングしていました。そして、残りは体調不良や急な用事などのために、残しておくのです。
このような計画を、年度の開始時に立ててしまうのです。もちろん、仕事の状況によって、計画は柔軟に変更します。
業務に影響がない範囲にする
こうして、計画的に2ヶ月前を目安に、次々と有給休暇を申請していきます。
しかし、当然、休みの直前になったら、仕事が忙しくなって、休んでる場合じゃなくなることだってあります。
そんな時は、無理せず有給休暇を撤回してしまえば良いのです。
業務の状況によっては、いつでも柔軟にスケジュール変更するつもりでいれば、休みを申請する時の引け目や罪悪感も小さくなります。
同僚たちへの迷惑もかけずに済みます。
休めなかった分は、また申請し直せば、誰も嫌な気持ちにはなりません。
このように、有給休暇は大胆かつ積極的に申請し、休めそうになければ柔軟に計画を変更することで、誰も嫌な気持ちにならずに済みます。
最終的には同僚や上司に「○○さんは定期的に休む人なんだな…」と思ってもらえるのが、ゴールです。
ここまでになれば、職場の人たちも有給休暇を取ることに協力してくれるようになります。有給休暇の完全消化は、やってみれば、別にそんなに大変なことではありません。
是非、皆さんもやってみてください。
まとめ
というわけで、今回は有給休暇の取り方のマナーや、取る時の理由などを紹介しました。
ちゃんと仕事をした上で、大胆かつ積極的に、そして、休めない時は計画を変更する柔軟性を持てば、誰にも迷惑をかけずに有給休暇を消化することができます。
その具体的な方法を簡単にまとめておきます。
- 余裕を持って事前に伝える
- 納得する理由を伝える
- 計画的に取得する
- 業務に影響がない範囲にする
1ヶ月~2ヶ月前には、申請しておく。休む日が先であれば、自分も周りも特に何も感じない。
計画的な休みであれば、迷惑にはならないので、休む理由は正直に伝えて問題無い。
休み忘れてズルズル時間がすぎないように、仮でも良いので、あらかじめ一年間の休暇計画を立てておく。
実際に休む日の直前になって、仕事が忙しくなったら、休みを撤回する柔軟さを持つ。
有給休暇を上手に取る方法とは、ちゃんと仕事をした上で、遠慮なく申請して、迷惑になりそうな時に、ちゃんと配慮することなのです。
このような最低限のマナーを守っていれば、大きな問題にはなりません。
もし、それでも有給休暇取得を拒否されたり、周りから文句を言われるのであれば、それはもはや自分の力だけではどうしようもありません。
もしかすると、転職も考えた方が良いかもしれませんね。
どちらにしても、有給休暇を自由に取るためには、まずは積極的に申請することから始まります。
是非、今から始めてみてくださいね!