現代の日本はとても忙しい生活になっていますよね。忙しい日々でも、健康に仕事を続けられることが一番ですが、時には病気などで仕事が続けられなくなることもあります。

そんな時には勤めている会社を長期休職する必要もあるかもしれません。

でも、会社を休職するなんて、そんなに簡単にできるものではないですよね。休職するデメリットだって色々あるはずです。

やはり、休職する前にはしっかりとメリットとデメリットを考えてみるべきです!

そこで、ここでは会社を休職することのメリットとデメリットを私の体験談も踏まえてお伝えします!

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目次

休職のメリットとデメリット

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私の場合、持病の心臓の手術のために2回、ストレスによる体調悪化のために1回休職しています

手術のための休職は、本当に動けなくなって、とても仕事ができる状態ではなかったので、デメリットがあってもやむを得ずといった感じで、なにも考えずに休職しました。

しかし、ストレスが原因と休職の時は、無理して頑張れば仕事ができないわけでもなかったので、休職することのメリットとデメリットについて、真剣に悩みました

そんな私の体験も踏まえて、まずは休職することのメリットからお伝えします。

休職のメリット

会社を休職することのメリット大きく分けて次の3つです。

  • 体調が回復する事!
  • 何もしなくても傷病手当金(または給料)が貰える
  • 今までできなかったことができる


なんか当たり前のことばかりのような気がしますが、これがどれほどのメリットなのかをちゃんと理解しておく必要があります。

順番に解説していきます!

体調が回復する事!

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病気が理由で休職するんだから当たり前と思うでしょうが、仕事を休んで休養するというのは、本当に健康になります

現代の日本人は、忙しい日々が当然でその生活に慣れきっています。そのため、どれほど自分が疲れて、体調が悪化しているのか自覚していません

会社を休職して、健康的な生活をすることで、自分の体調が回復すると、いかに自分が不健康だったかがよく分かります。

その結果、生活習慣の改善につながるため、復職した後の生活にもとても良い変化が生まれます

一度、じっくり休んで、自分の健康状態や生活習慣を見直してみることは、とても役立ちます!

何もしなくても傷病手当金(または給料)が貰える

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凄く大きいのが傷病手当金です。

病気などで休職する時に会社から十分な給料が貰えない時に、その一部を保険組合や共済組合が肩代わりしてくれる制度です。貰うには、自分が保険組合の被保険者である必要がありますが、最長で1年6か月もの間貰えるため、生活を支えるための貴重な収入になります。

また、会社によっては、病気休暇制度がある場合もあります。医者の診断書があれば通常の有給休暇と同じように給料を貰いながら休むことができるのです。

恐らく休職中の収入は一番気になるところだと思いますので、後で更に詳しく説明しますね。

今までできなかったことができる

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病気休職中はただ療養しているだけでは、本当にもったいないです。

今までできなかったことをしたり、今後の人生のことをじっくり考えるのに、とても良い時間です。

私の場合は手術のための休職の時は、まず日常生活ができるようにリハビリをすることが一番だったため、あまりアクティブに行動はできませんでしたが、それでも復職直前には、自分の回復具合を知るために、家族で温泉旅行に行ったりしました。

また、ストレスによる休職の時は、将来の事をじっくり考えた結果、今後もサラリーマンを続けるのは困難と判断して、独立の準備を進めました。

同じように病気休職をした人の中には、もっと体に優しい職場を探すために転職活動をしたり、資格取得の勉強をする人もいます。

病状が重い時は別ですが、体調が良い時には、普段できない事を是非やってみてください!

ただし、休職中であっても会社の服務規定は適用されます。副業禁止の規定などがあると、当然副業はできないので、自分の会社の服務規定には十分注意してください

休職のデメリット

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では、今度は休職することのデメリットです。

3回の休職を通して、デメリットをじっくり考えてみたのですが、実はあまり思いつきませんでした。

でも、強いて上げるとすれば次の2つでしょう。

  • 人事評価が下がる
  • 希望する業務ができない可能性がある
  • 給料が満額じゃなくなる


このデメリットは十分取り返せるものなので、あまり気にする必要がないものです。

どういうことか詳しく説明しますね!

人事評価が下がる

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会社の人事評価基準にもよりますが、通常、どういう理由であれ、休職すれば人事評価が下がります。

短期的には給料やボーナスの額に影響しますし、昇進にも影響する可能性があります。しかし、実はこれらの影響は短期的なものです。

結局は仕事の成果によって、人事評価は決まるので、復職後に良い働きができれば全く帳消しにできます。

私も復職した年の給料とボーナスは下がりましたが、その後は元気に働ける喜びを感じながら仕事を頑張ったおかげで、自分のやりたいプロジェクトに配属されて、プロジェクトリーダーもやらせてもらえました。

また、私の職場ではうつ病で休職したことがある人の何人かは、その後、昇進して管理職をやっています。

病気で自分の能力が十分に発揮できないのなら、いっそ休職して十分に働ける状態になった方が、その後のためになります!

希望する業務ができない可能性がある

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病気休職の場合、復職後は自分の希望の業務に戻れない可能性があります

特にそれまでの業務が原因で病気になっている場合は、元の業務をやらせてもらえない可能性が高くなります。他にも病状を悪化させる可能性のある業務も、任せてもらえなくなる可能性があるでしょう。

本当にやりたい業務がやれなくなる可能性もありますが、そもそも、自分の健康を害してまでやる仕事なんて、頑張ってやる必要があるのでしょうか

そう考えるとこれもデメリットとは言えないと思います。

その他の疑問

これ以外にも休職する事には不安があるのではないかと思います。

例えば私の場合次のような不安がありました。

  • 転職の時に休職した経歴を言う義務があるか?
  • 休職した経歴はバレないのか?
  • 休職したことで健康保険料などに影響は無いのか?


結論を言えば、どれも大丈夫です。

休職歴は自分で言う義務もありませんし、個人情報なので、他人に公開されるものでもありません。健康保険に限らず、社会保障上の不利もありません。

休職する前は、休職することのデメリットばかり考えて悩んでしまうものですが、実際にはデメリットらしいものはありません。それでも、一番の不安はやはり収入だと思います。

そこで、メリットの所でも書いた給料と傷病手当金について、更に詳しく紹介します。

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休職中の収入

休職とは文字通り仕事を休むことです。普通仕事をしなければ、収入はゼロのはずです。だから私たちは無理してでも、頑張ってしまうわけです。

しかし、休職中でも収入はゼロにならないのです!きっとこの事を知らずに無理してる人がいるかもしれないと思うと、なんとも気の毒に思います。

そんな休職中の収入は大きく分けて次の2つがあります。

  • 給料(会社の制度による)
  • 傷病手当金


働かなくても貰える、この素晴らしい恵みについて説明していきます!

給料(会社の制度による)

休職するとまず会社から引き続き給料が貰える可能性があります。一般的には、これを病気休暇制度と呼びます。

これはそれぞれの会社の制度によります。私の会社の場合は最初の3ヶ月はなんと給料が満額支給されました!その後の数か月間も金額は減額されてはいるものの給料が支給されました。

金額や支給期間は企業によって全然違うので、詳しくはお勤めの会社の就業規則を確認してください。

傷病手当金

会社からの給料が貰えなくなっても、まだ大丈夫です。

自分が所属している健康保険組合から、今度は傷病手当金が貰えます。傷病手当金は次のようにしてもらうことができます。

  1. 健康保険組合から申請書と意見書の様式を貰う
  2. 医師に意見書を書いてもらう
  3. 申請書に必要事項を記入し、意見書と共に健康保険組合に提出する


傷病手当金を支給してくれるのは、自分が所属している健康保険組合です。そのため、手続きのためのやり取りは全て健康保険組合とすることになります。

会社は介在しないので注意してくださいね。

この傷病手当金は休職の理由になった病気が発生してから最長1年6ヶ月の間、貰うことができます。もし、会社から最初の6ヶ月間は給料が貰えていたのであれば、そこから1年間が傷病手当金を貰える期間となります。

傷病手当金には、更に素晴らしいところがあります。もし、傷病手当金を貰っている最中に、仕事を辞めた場合でも、1年6ヶ月になるまでは、引き続き傷病手当金を貰い続けることができるのです。

更にまだあります!1年6ヶ月経って、傷病手当金の支給が終わっても、そこから就職活動を始めれば、なんと失業給付金だってもらえるのです。(ただし、医師から病気が治って就業可能であることを証明してもらう必要があります)

仕事を辞めた理由が自己都合か会社都合かや、雇用保険を納めていた期間にもよりますが、最長の場合で、なんと2年6ヶ月も収入がある状態が続くのです!

ただし、働くことが可能なのに、ここまでするのはさすがにモラルの問題があるので、あくまでも正直に利用してくださいね。

ちなみに、傷病手当金も病気休暇制度も保険組合や会社によって、金額や給付期間に違いがあるので、ご自分が所属している先の制度を調べてみてください。

さて、休職中の収入については全く心配がないことが分かると思います。ていうか、あまりに手厚くて仕事する意欲も失せるほどですよね…。

でも、中には自分だけ仕事を投げ出して、しかも、タダで給料を貰うなんて申し訳ないという人もいるかもしれません。

今度は休職することの意味を考えてみましょう。

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休職で損する人はいない!

私の場合、3回も休職しているわけですが、一番の悩みは会社と同僚に迷惑をかけてしまう事でした。

休んでいる間は、タダで給料を貰い、その間は同僚が私の分まで働いているのです。復職する時は同僚に合わせる顔もありませんでした。

しかし、実際にはそんなことで気に病んでいるのは、私だけでした。私が復帰した途端、待ってましたとばかりに以前と同じように、自分を信頼していろんな仕事を任せてくれました。(もちろん私の体調には、十分配慮してくれました)

元気になった私に、ある意味容赦なく以前と同じように仕事を任せてくれたお陰で、後ろめたさはすぐに無くなりました。

また、会社にとっても、社員が無理して仕事を続けたせいで、重度の病気になってしまったら労働災害になる可能性があり、大きな損失です。

病気なのに無理して仕事を続けるのは、自分はもちろん、会社や同僚、そして大切な家族も、誰も得する人はいません

仕事を続けるのが難しいと思ったら、即休職しちゃいましょう!

このように休職することには、不安などありません。というわけで、最後に休職の方法を簡単にお伝えしておきます。

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休職の方法

休職制度の素晴らしさは分かっていただけたかと思いますが、肝心なのは実際の休職方法ですね。

そこで、休職までの流れを簡単に説明します。

  1. 病院で診断書をもらう
  2. 病院でお医者さんに休職したいので診断書を書いて欲しいとハッキリ伝えます。診断書には病名と療養が必要な期間を明記してもらいます。

  3. 会社に診断書と共に休職をお願いする
  4. 診断書と共に、会社に休職したいとお願いしてください。


休職方法はたったこれだけです。後の細かい手続きは会社によっていろいろな違いはあるかもしれませんが、休職を拒否されることはあり得ないのでそこは心配しないでください。

ただし、いくら簡単と言っても、やっぱり会社に休職をお願いするのは、緊張しますよね。そこで、こちらの記事に休職の理由や、休職までの丁寧な進め方について書いているので、良ければ参考になさってください!
会社を休職できる理由って何?実は深く考える必要は無いんですよ!

まとめ

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会社を休職するというのは、そう簡単にできることではありません。

メリットよりもデメリットばかり考えてしまいがちです。

もう一度休職することのメリットデメリットをおさらいしましょう。

【メリット】

  • 体調が回復する事!
  • 何もしなくても傷病手当金(または給料)が貰える
  • 今までできなかったことができる

【デメリット】

  • 人事評価が下がる
  • 希望する業務ができない可能性がある

休職することのデメリットは実はごく短期的なものです。最初は迷惑をかけた同僚に、少し引け目を感じるかもしれませんが、それも、毎日仕事を頑張っていれば、何も感じなくなります。

デメリットと思っていることは、実は自分が健康になって仕事をちゃんとできるようになれば、すぐに解消されてしまうものなのです!

中途半端で仕事を続けることは自分のためにも会社のためにもなりません。どうしても、仕事が続けられないほど体調が悪化しているのなら、無理せず休息して、体を休めてくださいね!