現代の日本社会はストレスによって、心身の病気を患う人が増えています。

ニュースでも、うつ病患者の増加や、過労によって自殺してしまう人の事が頻繁に報じられています。

昔の私はそのようなニュースを聞くと、「病気になったり、自殺するくらいなら仕事を辞めれば良いのに…」と思ったものです。しかし、自分が同じように辛い仕事をすることになった時に、仕事を辞めようなんて決して考えませんでした。

最終的に私は持病の心臓病が悪化したため、これ以上仕事を続けることを、家族と医者に止められました。仕事を辞める決断をするために、不安を感じながら非常に悩みました。そして、辞めてしばらく経ってからもずっと不安でした。

いったい、なぜ人は死ぬほど辛くても仕事を辞めないのでしょうか?

今回は普通の人では理解し辛い、過労で自殺してしまう理由を、実際の私の体験を踏まえて解説したいと思います。

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なぜ仕事が辛いと自殺してしまうのか?

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仕事は本来、自分の生活を豊かにするための手段です。自分の幸せを損なうような仕事に、続ける価値はないはずです

でも、現実は過労と強いストレスの中で、とても辛い生活をしているにもかかわらず、仕事を辞めることができません。

私の経験やうつ病の友人などの経験から、その理由は次のようなものが考えられます。

  • 目の前の辛さから逃げたい
  • ここがダメなら他でも同じ
  • もうやり直しがきかない
  • 辞めたら地獄が待ってる
  • 同僚に迷惑がかかる

普通の人では理解し辛い心理ですが、順番に解説します。

目の前の辛さから逃げたい

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結構多くの人が、このような気持ちになったことがあるのではないでしょうか?

もし今死んでしまえば、明日仕事に行かなくても良い、楽になれる…。」そういう考えがふと頭に浮かんでしまうのです。実は私も電車がホームに入ってくる瞬間に、そんな考えが頭をよぎったことがあります。

過労により、極度のストレスがかかり、あまりにも心身が疲れていると、後先を考えずに今この瞬間の苦しみから解放されたいという衝動に駆られてしまうのです。

ストレスによって正しい判断ができない状態になってしまうのです。

ここがダメなら他でも同じ

そもそも仕事を辞めて転職しても、無駄だという考え方です。

世の中どんな仕事だって、楽な仕事なんて一つもないのだから、どんなに大変でも目の前の仕事を必死で乗り越えなければいけない」と考えるのです。

真面目で責任感のある人が、陥りやすい心理です。

もうやり直しがきかない

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仕事を辞めたら最後、社会人としてやり直しがきかないという考え方です。

今よりいい会社に転職するのは無理だ」「正社員として雇ってもらうのは無理だ」「もうどこにも雇ってもらえない」と考えてしまうのです。

ストレスを感じるほどの状態であれば、大抵の場合、仕事はうまくいっていません。そのような状態では、自分に自信が持てないため、今の仕事を辞めたら、今より良くなるわけがない、もっと転落していってしまうと思ってしまうのです!

辞めたら地獄が待ってる

仕事を辞めてしまったら、再就職できない、生活が破綻してしまうなどの不安から、辞めたくても辞められないという考え方です。

実際には、他にも道はあるはずなのに、自分で自分を追い込んでしまっている状態です。

このような人は、疲弊し過ぎて、視野が狭くなり過ぎて、他の道が見えなくなってしまっているのです。

同僚に迷惑がかかる

自分が辞めてしまったら同僚にも迷惑がかかるので辞められないという考え方です。

ストレスを感じるほどの仕事であれば当然、同僚も同じようにストレスを感じながら仕事をしているはずです。

無責任に自分が辞めてしまったら、同僚が大変になるから自分も頑張って乗り切らなければと思うのです。

やはり、真面目で責任感のある人が陥りやすい心理です。


どれにも共通するのは、過労からくるストレスで疲弊しきっているために、正しい判断ができなくなっていることです。

このような状態になってしまうと、自分で正しい判断をすることは困難なため、周りの人の助けが重要になります。

では、周りの人はどのように助けてあげれば良いのでしょうか?今度はその方法を見ていきましょう。

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誰かが辞めさせてあげることが大切!

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周りからはどう見ても、辞めてしまった方が良いと思うのに、ボロボロになりながらも仕事を続けている人がいたら、やはり周りの人が辞めさせるようにしてあげることが大切です。

とは言っても、仕事を辞めさせようとしても、本人の意思がないと無理ですよね。

そこで、おすすめなのが専門家の客観的な意見です。一番良い専門家は、やはり医者です。

どうしてもその人が仕事を辞めないのであれば、医者に行って仕事を続けても大丈夫か意見をもらうように勧めるのです。医者以外であれば、キャリアカウンセラーや臨床心理士のような人でも良いかもしれません。

いくら忠告しても仕事を辞めないのであれば、第三者からの客観的な意見を聞くように強く勧めてください。そのような人は家族の意見には耳を貸さなくても、専門家の客観的な意見には耳を貸すものです。


このように、強いストレスは人に正常な判断を失わせるため、周りの人の助けが必要不可欠です!

最後に私が仕事を辞めるまでの一部始終を、参考までに紹介します。

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私の場合は…

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私は大手の携帯電話会社でシステムエンジニアをしていました。

携帯電話会社はとても競争が激しい業界のため、常に厳しい納期の中でシステム開発をし、同時に既に稼働中のシステムのメンテナンスもしていました。そのため、日々強いストレスを感じながら仕事をし、やがて持病の心臓病が悪化して、心臓発作を繰り返すようになりました

そんな状態になっても私は仕事を続けました。なぜなら、IT業界は、深夜勤務の連続で、ただでさえ体力が必要なうえ、常に技術革新が進んでいるので、若い人でないと務まらないため、40代にもなるとなかなか転職先が見つかりません。

辞めてしまったら最後、再就職先は見つからないと思っていたのです。更にここで突然辞めたら、同僚にとても迷惑がかかると思い、疲弊しながら仕事を続けていたのです。

そんな私を見かねた妻が、どうしても仕事を続けたいなら、医者に行って仕事を続けても良いというお墨付きをもらってきて欲しいと言ったのです。

妻は私に対して、医者にこう尋ねるようにと言いました。

「仕事を休みたいと思っているのですが、診断書を貰うことはできますか?」

仕事を休むなんて自分の意思とは違いますが、医者にこう尋ねてくれないと絶対に納得しないと妻に言われたため、自分の心臓病の主治医の先生に渋々質問したところ、診断書を書くことを二つ返事でOKしてくれました…

私の健康状態は医者から見ても、明らかに仕事を続けられる状態ではなかったのです。

自分の意思とは全く違った方向に話が進みだして、非常に混乱しましたが、冷静に時間を取って考えた結果、休職することにしました。

そして、その後しばらくして、自分の健康の事を考えた結果、最終的には復職せずに、そのまま仕事を辞めました

そのあたりの事はこちらの記事に一部始終を書いたので、良ければご覧ください。
仕事を辞める勇気を持つには?仕事を辞めようと決心した日!

今振り返ってみると、正しい判断ができる状態ではなかったと思います。

現に仕事を辞めた今は、サラリーマンではない道でちゃんと生活できています。ストレスからも解放されてとても健康的な生活です。

渋々でしたが、妻が強引に医者に行くことを進めてくれなければ、こんな決断はできなかったと思います。

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まとめ

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私たちは病気になったり、自殺するくらいだったら、仕事なんてやめちゃえば良いのにと簡単に思ってしまいます。

しかし、自分が同じ立場になってみると、仕事を辞めるなんて考えられない事なのです。そのような人たちは次のような状態になっているかもしれません。

  • 目の前の辛さから逃げたい
  • ここがダメなら他でも同じ
  • もうやり直しがきかない
  • 同僚に迷惑がかかる

このような状態になると、どんどん悪循環に陥ります。そして、ストレスによって疲弊しきって正しい判断ができなくなってしまいます。

その先にあるのは、病気や自殺かもしれません。そのような悲惨な結果にならないように、もし、身近な人がこのような状態になっていたら、止めてあげてください。

少し落ち着けば正しい判断ができるようになるので、見守るのではなく積極的に関わって、最低でも休養を取れるようにしてあげてください

皆さんの大切な人たちが、健康な生活をできるように願っています!