最近の日本社会では、過重労働によるうつ病など精神疾患や、自殺などが問題になっています。私も仕事のストレスが原因で体調を崩し、41歳の時に事実上、サラリーマンを辞めました。
収入が無くなれば当然生活できないため、生活のために必死にブログを書き続け、気が付けば生活できるくらいの収入を得られるようになりました。本当に奇跡的なことです。
ストレスで体を壊していなければ、仕事を辞めることも、ブログで稼げるようになることも無く、今も辛いサラリーマン生活を続けていたと断言できます。
私のようにサラリーマン生活は、辛くてストレスだらけという人は多いのではないでしょうか?できれば辞めたいと思っている人も多いはずです。
でも、なぜ辞めたくても辞められないんでしょうか?その理由を掘り下げて考えてみると、今の社会のヤバさが分かってきました。
この先、サラリーマンしかできないのは危険だと思います。いったいなぜ辞められないんでしょうか?
目次
サラリーマンを辞められない理由
サラリーマンを辞めたくても辞められない理由って何なのでしょうか?
私の場合は次の4つでした。
- 40歳を過ぎたら転職できる保証がない
- 転職した職場が今より良いとは限らない
- ブランクが空いたら再就職が困難
- もし、非正規雇用になったら、正規雇用に戻れない
日本は転職はそう簡単にできる社会ではありません。今の会社を辞めたら再就職先を見つけるのは、かなり大変です。更に苦労して再就職した会社は、今よりもストレスが多い会社かもしれません。
結局、仕事のストレスと、収入が減ったり無くなったりする不安の板挟みになってしまい、辞めたくても辞められないわけです。
よく「サラリーマンは奴隷のようだ」なんて言う人がいますが、それは違うと思います。奴隷は自由を奪われて強制的に働かされるものです。しかし、サラリーマンは他に選択肢が無いので、仕方なく自分の意思で辛い労働を続けているからです。これは奴隷よりもタチの悪いことです。
選択肢がないというのは、数字にも現れています。実際に今の日本の労働人口のうち8割以上はサラリーマンなのです。
⇒ 日本のサラリーマンの割合!サラリーマンを辞める方法とは?
いったいなぜサラリーマンしか選択肢がないのでしょうか?
お金への依存度が高いライフスタイルの恐ろしさ
その理由は現代の日本人のライフスタイルは、お金への依存度がとても高いからです。
戦後の日本がここまで発展したのは、日本企業が様々な付加価値を持った質の高い製品を作り、輸出したからです。企業の社員の一人一人は、高度に専門化された技能を持ち、チームを組んで高品質のサービスと製品を作り出しました。
しかし、専門化していけば当然他のことができなくなります。多くの人は昔は誰でもやっていたことができなくなります。
例えば、生活するのに必須の服や食べ物、住宅などを作る技術は今やほとんどの人は持っていません。それらの物は全てお金を出して買うか借りるしかないのです。
日本社会で生活する人は、自分ができない事のほとんどは他の人にお金を払って解決するしかありません。これが日本社会のシステムであり、お金が無ければこのシステムにつながっていることができないため、生活ができなくなります。
更に日本の場合は一度、非正規雇用になったり、仕事を辞めてからのブランクが長期間空くと、再び正規雇用に戻ることが困難です。日本社会のシステムは一度はじき出されると戻ることが、とても困難なのです。
だからみんな収入がなくなることが不安なのです。
私はシステムエンジニアでしたが、私の場合も大型サーバ上で動作するシステム開発や保守運用、ビッグデータを扱うデータベースの構築やWebシステムの開発などの専門的な技術を持っていました。でも、逆に言えばそれ以外の技術が無いわけです。
私のこれらの技術は、生きていくのに必要な衣食住を手に入れるためには、なんの役にも立ちません。そのため、この技術にお金を払ってくれる会社に勤める選択しかなかったのです。
私以外の人も同じではないでしょうか?自分の技術にお金を払ってくれるのは、企業だけです。特定の企業にしか売れない専門技術だけだと、サラリーマンという働き方意外に選択肢が無くなってしまうのです。
でも、サラリーマンが悪いと言いたいわけではありません。一生その仕事が続けられるのであれば、それはそれで幸せなことかもしれません。
しかし、現実はサラリーマンを一生続けるの大変になってきています。労働者の過労やストレスの問題は年々深刻になってきています。
自分の専門技術にお金を出してくれるのは企業ですが、そこで働くストレスはどんどん増してきているのです。
いったい、なぜこんなにもサラリーマンはストレスが多いのでしょうか?
なぜサラリーマンはこんなにもストレスが多いのか?
サラリーマンがこれほど大変な仕事である理由はシンプルです。
それは企業がお金を儲けようとするからです!
企業がお金儲けするのは当たり前のことです。何も悪いことじゃないと思う人も多いと思います。もちろん、社員が生活できる分だけ、世の中の人が必要としてる分だけお金を儲けるのは当然のことです。
本当の問題は、根拠もなくとにかく何が何でも儲けようとすることです。
ほとんどの会社は「前年比5%増」なんていうふうに、売り上げ目標を掲げます。そして、生産コストを下げるために、商品を大量生産します。無駄に大量生産された商品を売るために社員は過重労働を強いられます。そして、売れない分は廃棄処分されて無駄になります。
でも、この数字の根拠って謎だと思いませんか?本当に買ってくれる人がいるんでしょうか?なぜ5%売り上げを増やす必要があるんでしょうか?
実際に今の日本の市場は飽和状態です。少子化が進んでこれからは人口が減少していきます。物を作っても売れない時代になっているのです。
こうして、理由もよく分からない売り上げ目標のために、社員はどんどん追い込まれていくのです。
私もサラリーマン時代は、本当に意味があるかどうか疑わしい仕事を、ストレスを感じながらやっていました。頑張る理由は「上司の命令だから、ちゃんとやらなければ周りに迷惑がかかるから」というだけです。そして、あとは早く辛い仕事を片付けたいためだけに、必死に頑張るのです。
今振り返ると、自分が何も考えずにストレスの塊のような仕事を続けていたことに、不思議さを感じます。でも、その仕事をしないなんて選択はありません。だって、辞めたら収入が無くなって、日本社会のシステムからはじき出されてしまうからです。
お金を儲けることが至上命題の企業は、無理な目標を掲げて社員を追い込むのです。目標を達成できないからといって、自分をダメ社員と思う必要はありませんよ。そもそも、達成できるわけがない目標なんですから…。
サラリーマンを辞めるか続けるか?
辞めるのも地獄、続けるのも地獄なのが、サラリーマンです。じゃあ、どうすればこの地獄のループから抜け出ることができるのでしょうか?
サラリーマンがストレスの少ない仕事になるのが一番ですが、それは一人の力では難しいでしょう…。となれば、やはり辞めちゃうのが一番です!
でも、ただ辞めるだけでは、生活できません。日本社会のシステムへの依存度、すなわちお金への依存度を下げる必要があるのです!
お金への依存度を下げるっていったいどういうことでしょうか?
それについては、次回お伝えします!