私は長年ストレスにさらされる生活を送ってきました。現代社会のストレスは一つ一つは小さくても、たくさんのストレスが同時に存在するのが特徴です。しかも、一つのストレスは、比較的長時間続く傾向があるのも問題です。
私の場合はそれぞれのストレスは大したことがないので、弱音を吐くわけにはいかないと、無理して頑張ってしまったのが良くありませんでした。
でも、ちょっとしたことで、ストレスの影響を減らす事もできます。それは物事に執着しないようにすることです。しかし、執着するなと言われても、そう簡単に行きませんよね?
そこで、私が実践している物事に執着しない方法や考え方や、執着しないために毎日できるマインドフルネスについてお伝えします。
目次
執着とは?
そもそも執着するってどういうことでしょうか?そして、なぜ執着するとストレスになるのでしょうか?
執着しない方法を知る前に、まずは執着について見ていきましょう!
執着するってどんな状態?
執着している状態とは「ある一つの物事に心がとらわれて、そこから頭が離れない状態」です。
例えば明日仕事で大事なプレゼンがあるとします。その時に「明日のプレゼンで聞いてる人の反応が悪かったらどうしよう?質問に上手く答えられなかったらどうしよう?」というように考えてもしょうがない事で頭が一杯になってる状態です。
仕事以外でも、恋愛やお金、時には自分の趣味などのことで、頭が一杯になってしまう状態が執着なのです。
執着しているかどうかのポイントは「考えても何の解決にもならないことかどうか?」です。
なぜとらわれてしまうのか?
なぜ、私たちは執着してしまうのでしょうか?
執着してしまう対象というのは、次の2つのどちらかです。
- どうしても手に入れたいもの
- 何とかして避けたいもの
ポイントは”どうしても“と”何とかして“です。例えば恋愛は突き詰めていくと、子孫を残したいという本能からくるものです。仕事やお金は安全で安定した生活をしたいという、生存本能に関わってくることです。
人間は本能に関わってくる事柄には、とても執着しやすいのです。
なぜ執着するとストレスになるの?
執着するとなぜストレスになるのでしょうか?
人間は自分の身が危険な状況になると、集中力と運動能力を高めて心と体を戦闘モードにします。これをストレス反応と呼びます。
ストレス反応はストレスの原因になっている物事に対処するための、体にとって必要な機能です。しかし、ストレス反応がずっと続くと心も体も疲れ果ててしまいます。
執着している時は、ストレスの原因になっていることをずっと考えている状態です。この状態では、ストレス反応も起きてしまうのです。
執着するということは考えてもしょうがない事のために、体を戦闘モードにして、無駄に心身を疲れさせることなのです。
頭が一杯になるのは何でも執着なのか?
では、ある物事のことで頭が一杯になったら、何でも執着していることなのでしょうか?もちろんそうではありません。
ポイントはストレスに感じるかどうかです。例えば恋愛で好きな人のことで頭が一杯になるのは、とても幸せなことです。しかし、好きな人を失う不安で頭が一杯になっているとしたら、これはストレスを感じる状態です。このように不安や怒り、恥などの感情が伴う場合は、執着している場合が多いのです!
では、この執着心を手放すためにはどうすれば良いのでしょうか?今度は執着しないための方法をお伝えします。
手放すにはどうすれば良いの?
執着心を捨てるには、日常生活で少し思考パターンを変える必要があります。
その思考パターンとは次のようなものです。
- 浮かんでくる感情をしっかりとらえる
- その感情の理由を考える
- それを手放して元に戻る
それぞれ解説していきます!
浮かんでくる感情をしっかりとらえる
まずは自分が執着していることを自覚することがスタートです。
人間の脳は膨大な情報を処理しているため、次から次へと思考が浮かんでは消えていきます。その中で、感情を伴う思考をすぐに消さずに、それが何の感情なのかを自覚してください。
仕事で上司から小言を言われた時の事を例にしてみてみましょう。ある日仕事の報告を上司にしたところ、その仕事のやり方に関して小言を言われ、少し不快感を感じたとします。この時にただ「嫌な感じだなぁ…」で済まさずに「恥とイライラを感じたなぁ」と何の感情を感じたのかをハッキリ自覚しましょう。
その感情の理由を考える
次にその感情を感じた理由を客観的に考えてみます。なぜ、その感情が出てきたのかを考え、更にそれに関する解決策があるかどうかも考えます。
先ほどの例の場合「自分では出来が良いと思ってたのに、恥ずかしく感じた。それに小言もネチネチ言われたからイライラした」というようにその感情の理由を明らかにします。そして、解決策は「上司の考えに従って、仕事のやり方を手直しする事」というように現実的なものにします。
それを手放して元に戻る
ここまでできたら、後はその感情から離れて、今やるべきことをします。
先ほどの例であれば「恥とイライラ」の感情について考えることはやめて、仕事のやり方の手直しを始めます。
大切なのはいつまでも感情にとらわれていても、状況は改善しないということです。そのため、今この瞬間の現実に意識と行動を集中させて、やるべきことを淡々と進めていくことなのです!
とは言っても、この手放すというのは、とても難しいものです。これができるようになるには、訓練が必要です。
そのためにおすすめなのが、最近、盛んになってきたマインドフルネスという瞑想です。
次はこのマインドフルネスを紹介します。
マインドフルネスでなぜ執着しなくなる?
マインドフルネスとは様々な宗教で行われている瞑想から宗教性を取り除いて、精神修養の要素だけを残した瞑想方法です。
毎日、10分~15分でできます。特別な道具は不要です。
瞑想中は今この瞬間の現実に意識を集中して、浮かんでくる雑念や感情を捨て去ることをします。
マインドフルネスには執着心を捨て去る訓練をするのに効果的な理由があります。
- 浮かんでくるイメージや感情をとらえやすい
- 沸いてくる雑念や感情の傾向が分かる
- 手放す訓練ができる
忙しい日常では感情をとらえるのは難しいものです。しかし、静かな場所で集中してやるため、浮かんでくるイメージや感情をハッキリととらえやすいです。
しばらく続けていると、自分の中に沸いてくる雑念や感情の傾向が分かってくるため、自分がどのように変わればよいのかが分かってきます。
雑念や感情から離れることを繰り返しやるため、手放す訓練ができる。
1回や2回ではすぐに効果を実感できませんが、続けていると自分のことがよく分かってくるため、執着しないためにどう変われば良いのかが分かるようになってきます。
更に自然に感情をコントロールできるようになります。マインドフルネスのやり方には手順があります。マインドフルネスの詳しいやり方はこちらの記事に書いているので、参考になさって下さい。
⇒ マインドフルネス瞑想の効果とやり方!ストレスに強くなる秘密とは?
まとめ
現代はストレスの多い社会です。ストレスに適切に対処するのは、とても大切なことです。そんなストレスは私たちが物事に執着してしまう事で増大してしまいます。
ある研究で、人間が一日のうちで何について考えているかを調べたところ、そのうちの47%は考えてもしょうがない事だったそうです!そして、執着心もこの47%の中に含まれているわけです。
この47%をいかにして少なくしていくかが、とても大切なことです。
そのために次の思考パターンを心がけて、今この瞬間にできることに意識と行動を集中させることがポイントです。
- 浮かんでくる感情をしっかりとらえる
- その感情の理由を考える
- それを手放して元に戻る
この思考パターンを訓練するには、マインドフルネスが効果的です!
執着しないことは自分の人生を効率的にして、仕事の生産性も上がります。
ここで紹介した執着しない方法を身に付けて、自由な人生を送ってくださいね!