どんなに楽観的な人でも不安を感じたことが無いなんて人はいないと思います。私もサラリーマン時代はストレスにさらされる不安な毎日を送っていました。
今振り返ると、仕事をやってもやっても片付かないため、不安でいつも頭がいっぱいでした。朝起きて真っ先に頭に浮かぶのは、その日にやらなければいけない仕事のことです。そして、不安や焦りを感じていました。
考えたからといって、仕事が片付くわけではないのに、そのことばかり考えてしまうのです。
今では不安を解消する方法を学んで「なんとかなるさ!」と楽観的に生活できていますが、もっと早くそれを実践していればよかったと思います。
そこで、毎日頑張って生活しながらも、不安や焦りを感じている人のために、私が実践している不安を解消する方法をお伝えします。
目次
不安の正体とは?
不安を解消する方法を紹介する前に、そもそも不安とはどういうものか見てみましょう。
不安という感情は、将来起きる可能性があることに適切に対処するための、人間にとって大切な機能なのです!不安が無ければ人間は、何も準備したりしないですし、今より上を目指そうともしません。
だから、不安に適切に対処することは、自分の人生を豊かにしてくれるのです。
そんな不安とは次の2つの事に対して感じるものです。
- コントロールできていない事
- 不確定要素
これらの2つがどういうものか、説明していきます。
コントロールできていない事
例えば「来週までに提出しなければいけないレポートがある」場合で説明します。
もし、今次のような状態のどれかならどうでしょうか?
- まだレポートのテーマが決まっていない
- レポートの書き方が全然分からない
- 書く量が多すぎて、来週までに終わりそうにない
人によって感じ方に差はあるかもしれませんが、多かれ少なかれ、不安を感じるのではないでしょうか?
一方でこのような状態ならどうでしょうか?
- テーマが興味的でたくさん書きたいことがある
- まだ手を付けてないけど、レポートを書くのは得意
- 順調に進んでいて、予定通り完成しそう
恐らくあまり不安は感じないのではないでしょうか?
これらの違いは、レポートを作成するという事が、自分の能力で対応可能な範囲かどうかです。
このように対象の物事が、楽しい事だったり、自分にとってあまりに簡単なことであれば、不安は感じないわけです。また、楽しくも得意な事でなくても、十分に完成しそうな余裕があるのであれば、やはり不安に感じないでしょう。
自分の能力から見て、十分対応可能だと予測できれば、コントロールできている状態といえます。人間はコントロールできていない状態には不安を感じるのです。
不確定要素
例えば「明日大切な試験を受けるために、試験会場に移動しなければならない」場合で説明します。
もし、天気予報で明日台風が来ると言っていたら、電車やバスの運行が中止になるかもしれないと、不安に感じないでしょうか?
このように将来どうなるか先行きが不透明な時にも、人間は不安を感じます。
これもある意味コントロールできていない状態と言えますが、決定的な違いは、台風はコントロール不可能だという事です。台風を止めることなど不可能ですし、台風が来てしまったら公共交通機関が止まることは避けられません。
人間はいつか必ず死にますが、いつ死ぬかは分かりません。これも不確定要素といえます。しかし、自分は明日死ぬかもしれないと感じて、不安でしょうがない人に、良い人生など送れるはずがありません!
そのため、不確定要素に対しては、不安に感じないようにするのが重要なのです。
つまり、不安解消の方法とは、コントロールできていないことは、コントロールして、コントロール不能なことは、気にしないことなのです。
そこで、次は具体的に不安を解消するための方法を見ていきましょう。
不安を解消するにはコントロールと線引き!
不安を解消するためにはコントロール可能な事にはしっかり取り組んで、不可能なことは気にしないことなわけです。
これができているかどうかは次の4つがポイントになります。
- やるべきことが明らかになっている
- やるべきことに取り組む
- どうしようもないことがハッキリしている
- どうしようもないことにとらわれていない
大切なポイントはコントロール可能なことと、不可能なことの線引きができているかどうかです。詳しく見ていきましょう!
やるべきことが明らかになっている
まず、自分がやるべきことが明らかになっていることが大切です。先ほどの「来週までに提出しなければいけないレポートがある」場合で説明します。
この場合、レポートを書くのは自分自身がやるべきことです。しかし、レポートを書く作業には色々とやらなければいけない事があります。その中で、自分の手に負えない事が無いかまで、明らかにします。
例えば次のような不安に感じることが出てきたとします。
- まだレポートのテーマが決まっていない
- レポートの書き方が全然分からない
- 書く量が多すぎて、来週までに終わりそうにない
この場合、誰かのアドバイスを貰う必要があるかもしれません。一緒に手伝ってくれる人が必要かもしれません。
このようにレポートを書くことの全ての作業が、自分にコントロール可能な事かどうかを明らかにしましょう!
やるべきことに取り組む
次は実際に作業に取り組むことです。
なんか当たり前のような気がしますが、重要なのは「やるべきことを明らかにする」ことと「やるべきことに取り組む」ことを必ずセットでやることです。
やることが明らかになっても、実際に何もしなければ日に日に不安は増していきます。また、やるべきことが明らかになっていないのに、作業を始めてしまうとたとえ作業が完了したとしても「何か他にやらなければいけないことは無かったっけ?」と不安は消えません。
不安でいっぱいになると、何も行動できなくなるか、何も考えずに突っ走るかのどちらかになりがちです。両方セットでやるようにしましょう!
どうしようもないことがハッキリしている
次が自分ではどうしようもないことがハッキリと線引きできていることです。実はこれが一番大切です!
例えばレポートを書く際に、次のようなことに不安を感じたとします。
- 報告する内容に曖昧な情報がある
- 報告相手が厳しい評価をする人だ
ちゃんと調べたのに曖昧な情報しか分からないのであれば、どうしようもないことです。報告相手の評価基準を甘くすることも不可能なことです。
自分で何とかなることと、どうしようもないことをハッキリさせることは、最も大事です。自分だけでは判断が付かないこともあるので、最初は信頼できる人に意見を聞くと良いです。
どうしようもないことにとらわれていない
最後はどうしようもないことには、とらわれないことです。
レポートを書く例の場合、内容が曖昧だったり、報告相手が厳しい人の場合は、もしかすると提出したレポートは悪い評価しかもらえないかもしれません。
しかし、やるべきことをやったのであれば、もはや心配してもどうしようもありません。また、次のチャンスを待つしかないでしょう。
不安は人間にとって大切な機能ですが、どうしようもないことを不安に感じても、心と体に悪影響です。
これはなかなか難しいことなので、訓練が必要です。
こちらの記事に物事に執着しない方法について詳しく書いたので、良ければご覧ください!
⇒ 物事に執着しない方法!マインドフルネスで手放す訓練を!
ここまでは不安を解消するための方法をお伝えしました。
最後に私も実践している不安を感じないようにするための考え方を紹介します。
不安を感じないための考え方
私は、サラリーマンを辞めてから自分の思考パターンを振り返った時に、とにかく不安に突き動かされて無理をしてきたことに気付きました。
しかし、実際に日常のほとんどの事は、不安に感じる必要のないことばかりです。そのようになるためには、次のような考え方をすると良いです。
【不安を感じないようにする考え方】
- 自分ができることがあるか?
- 自分がやるべきことの中で今できることはあるか?
- 不安は無くなったか?
既に説明した通り、まずは自分がやるべきことと、自分にはどうしようもないことを線引きします。
自分がやるべきことの中でも、今すぐやらなければいけない事と後回しでも良いことがあります。今できることをやって、今できない事や後回しで良いことにはとらわれないようにします。
最後に不安が無くなったかどうか、自問自答します。まだ不安があるのであれば、1番がちゃんとできていない可能性があるので、最初に戻って、もう一度線引きをしてください。
注意が必要なのは、どうしようもないことの中には、自分の能力では対応不可能な事も含まれます。
自分の能力が足りないことに対しては、なんとか自分で頑張らなければいけないと考えがちです。しかし、実際には自分の能力が向上には、時間がかかるため、これを自分がやるべきことに含めないように注意してください!
まとめ
不安は人間にとって大切な感情ですが、無用な不安は心身に悪影響です。
不安を解消するためには、物事を自分がコントロールできる状態にすることと、コントロール不可能なことに区別することです。そのために大切なポイントは次の4つです!
- やるべきことが明らかになっている
- やるべきことに取り組む
- どうしようもないことがハッキリしている
- どうしようもないことにとらわれていない
不安と上手に付き合うことは、豊かな人生を送るために必須なことなので、是非、この4つのポイントを押さえて、心が平和な生活をおくってくださいね!