忙しいの”忙“という字は、心を亡くすと書くなんてよく聞きます。
確かに毎日の仕事や子育てなど、様々なことに追われていると、いつの間にか本当に自分の望みを忘れてしまうことはよくありますよね?
私も忙しい仕事に追われ強いストレスを感じる日々が続いた結果、体を壊して仕事を辞めることになってしまいました。
しかし、辞めるまでにはたくさんの葛藤がありました…。その一つ一つの葛藤に答えを出すためにやったのが、「本当の自分は何を望んでいるのか?」を自問自答することでした。
でも、自分の心が実は一番わかりにくいものです。
本当の自分ってなぜこんなにわからないものなのでしょうか?そして、本当の自分を知るにはどうすれば良いのでしょうか?
そこで、本当の自分がわからない人のために、私も実践した心を自由にするための3つのステップを紹介します!
目次
本当の自分がわかりにくい理由
本当の自分ってなぜこんなにわかりにくいのでしょうか?本当の自分を知る方法を見ていく前に、この理由を理解することが大切です。そこで、まずはその理由を見ていきましょう。
私たちは自分の人格は一つだけだと考えています。ところが実際には、理性で考え、意志で自分をコントロールする頭と、欲求や感情に基づいて、意欲を生み出す心の2つからできています。
そして、頭がやっている事の結果と、心が望んでいる事が離れていくと、私たちの人生は苦しくなったり、空しいものになります。
そんな頭と心の特徴的な違いは、次の3つです。
【頭と心の違い】
- 頭は現実を、心は理想を見ている
- 頭は目の前の問題に対処したい、心はゴールに向かいたい
- 頭は抑えることが難しい、心は引き出すのが難しい
頭は思考や行動を支配しているので、今この瞬間の現実に優先的に反応します。心は人生で大切にしている物事、実現したい夢、感情などの理想を見ています。
頭は自分の財産や命を守る責任があるため、緊急性の高い目の前の問題を優先させます。心は自分が望んでいるゴールに向かうことを常に求めています。
頭の意思決定機能は生きていく上で必要不可欠なため、常に活発に機能していて、抑えるのが難しいです。心は頭の働きに隠れてしまい、引き出すのが難しいです。
毎日を無事に過ごすために、最も重要なのは頭の働きです。そのため、人間は起きている間は、頭が活発に働いています。普段は頭から発せられる声が鳴り響いているため、心の声を聞くことは難しいのです!
そして、忙しければ忙しいほど、頭の声がうるさくなり、ますます心の声が聞こえにくくなります。
その人は最初は家族に豊かな生活をして欲しくて、仕事を頑張っていたかもしれませんが、仕事が大変になると、目の前の仕事を片付ける事で頭が一杯になり、本来、心が望んでいたことが見えなくなります。
家族のためと思って、夢中で頑張っていたら知らぬ間に、家族と一緒の時間まで犠牲にしている状態になってしまうのです。
そうならないためには、最初にも言った通り、頭のやっている事と、心が望んでいる事を常に一致させることが大切です。
つまり、本当の自分を知るためには、耳を澄まして心の声を聞くことが大切です。そして、本当の自分の姿とは「心が望んでいる事と、頭がやっている事が一致している自分」なのです!
では、心の声を聞くにはどうすれば良いのでしょうか?
次はその方法を見ていきましょう!
本当の自分を知るための3つのステップ
本当の自分の姿とは、心が望んでいる通りに行動するように、頭で自分をコントロールてきている状態です。
そのためには次の3つのステップで心の声を確認することが大切です。
- ゆっくり考えられる静かな時間を作る
- 自分に質問する
- どうしたいのかではなく、どうなりたいのかを考える
順番に解説していきます!
ゆっくり考えられる静かな時間を作る
まず、何よりも大切なのは、心の声を聞くための時間を作ることです。
最低、丸1日、できれば3日間くらい取るのが理想です!
普段の忙しい生活の中では、頭は目の前のことを処理するためにフル活動しているため、心の声を聞くのは困難です。そのため、やるべきことを全て横に置いて、何もする必要のない状況を準備してください。
また、心の声を聞くには、頭の声に黙ってもらう事が大切です。普通にしていると頭の声を黙らせるのは困難です。
そこで、おすすめなのが、マインドフルネス瞑想です。マインドフルネスは頭の働きから生まれる雑念を無視して、心の声を引き出すのに効果的なので、この静かな時間の最初にやるのをおすすめします!
マインドフルネス瞑想のやり方は、こちらの記事に詳しく書いているので、ご覧ください!
⇒ マインドフルネス瞑想の効果とやり方!ストレスに強くなる秘密とは?
自分に質問する
次に自分が今やっていることが、心が望んでいることと一致しているかを確認します。
頭と心が一致していない状態というのは、「心が望んでいない事を頭がやっている」、「心が望んでいる事ができていない」の2つのパターンがあります。
そのため、次の2つの質問を順番に自分にしてみてください。
【心が望んでいない事をやっていないか確認する質問】
- 今やっていることは、やりたくてやってる事ですか?
- なぜ、やりたくないのですか?
- なぜ、それでもやっているのですか?
【心が望んでいて行動できていないことを確認する質問】
- 今やりたくても、やっていない事はないですか?
- なぜ、やりたいのですか?
- なぜ、それでもできないのですか?
順番に質問していって、本当に自分が望んでいることを洗い出してください。
「これは無理だ」、「これはわがままだからダメだ」など、頭で制限をかけるようなことはせず、自分に正直になって心の声に耳を傾けてください。
どうしたいのかではなく、どうなりたいのかを考える
心の声を聞く時のポイントは、「どうしたいのか?」ではなく、「どうなりたいのか?」という考え方をすることです。
「どうしたいのか?」というのは、行動にフォーカスしてしまっているので、今の目の前のことをどうするか、つまり頭の声の可能性が高いです。
一方で「どうなりたいのか?」というのは、状態にフォーカスしているので、将来の自分をイメージした心の声である可能性が高いです。
そのため、自分の心が望んでいることを探る時には、「どうなりたいのか?」という観点で見ていくようにしましょう!
以上が本当の自分を知るための3つのステップです。しかし、実際にやってみると、聞こえてくるのは頭の声ばかりで、心の声を聞くことはとても難しいです。
そこで、次は更に掘り下げて、心を自由にして、自分が望んでいることを明らかにするためのコツをお伝えします!
心を自由にするためのコツ
忙しく働いていると、頭の声ばかりで、心の声はささやくほどしか聞こえません。
そんな小さな心の声を聞くための4つのコツを紹介します。
- 「~べき」は捨てる
- 感情を見逃さない
- 自分と他者を区別する!
- 全てを書き出して整理する
これらのコツを押さえて、頭の声を横に追いやって、心の声を聞く事が大切です。
順番に解説しますね!
「~べき」は捨てる
「~するべきだ」、「~した方が良い」などの考えが出てきたら、それは捨ててしまいましょう。
なぜならこのような表現は、誰かからの教えやしきたり、ルールなど、自分の意志とは関係ないものから、強制されている可能性が高いからです。
強制されているということは、心が望んでないことは明らかなので、無視してしまいましょう!
感情を見逃さない
感情は頭ではなく、心から出てくるものです。
自問自答している時に、不安や怒りなどのネガティブな感情から、喜びや楽しさなどのポジティブな感情まで、どのようなものでも感情が出てきたら、それを見逃さないようにしてください。
感情は心の声の可能性が高いので、その感情が沸く理由を掘り下げてみましょう!
自分と他人を区別する!
聞くべきなのは、自分の心の声です。そのため「上司に言われたから」とか「家族が反対するから」というような、他人の気持ちや態度は無視するようにしましょう。
ただし、「上司に怒られると不安だから」、「家族を悲しませるのは、自分も悲しい」など、自分の感情が出てくるのであれば、それは心の声なので、その理由を探りましょう。
微妙な違いですが、自分と他人を区別して、自分の心の声に耳を傾けるようにしましょう!
全てを書き出して整理する
心の声を聞く時には、自分の考えや感情などを全て書き出すようにしましょう。
最後にそれを見て整理すると、自分の考え方の傾向や共通点が見えてきます。
それを辿っていくと、心が望んでいることを知る手掛かりになるのです!
まとめ
本当の自分を知ることは、自分が心で望んでいる事を知ることから始まります。
その上で、頭で考えて行動する事を、それと一致させることで、充実した暮らしができます。
そのためには、本当の自分を知るための3つのステップを実践することが大切です。
- ゆっくり考えられる静かな時間を作る
- 自分に質問する
- どうしたいのかではなく、どうなりたいのかを考える
私の場合は、仕事のストレスによって、だんだん体調が悪くなっていきました。そんな中で自分が何を望んでいるのかを心に聞いてみました。その結果、自分が仕事を続けるのは、「転職は難しいから」、「今の仕事は上場企業だから」、「途中で辞めるのは、同僚に申し訳ないから」などの理由で続けていることが分かりました。
私が本当に望んでいるのは、多少、収入が少なくても、心にゆとりのある生活でした。そこで、仕事を辞めてフリーランスで生活していくことにしたのです。
フリーランスだと将来への不安はあるのですが、少なくとも心が望んでいる事と、実際の生活は一致しています!
皆さんも頭と心が一致した、本当の自分の姿を見つけてくださいね!